「メルカリアッテ」終了の理由とは「出会いとトラブル」?新サービスteachaへ
フリマアプリでお馴染みのメルカリが提供する、
近所さんと直接会って、フリマ・友達づくり・困りごとの相談などがカンタンにできる無料の地域コミュニティアプリ
「メルカリアッテ」が5月31日をもって全サービスを終了させることが発表されました。
「メルカリ アッテ」サービス提供終了のお知らせ
株式会社メルカリのグループ会社である株式会社ソウゾウは、地域コミュニティアプリ「メルカリ アッテ」のサービス提供(iOS版、Android版、Web版)を、2018年5月31日をもちまして終了させていただくことになりました。
「メルカリ アッテ」は、地域での暮らしが豊かになる場所、同じまちに暮らす人と人とのつながりのグラデーションになる場所を目指し、2016年3月よりサービス提供をしておりましたが、メルカリグループ全体で経営資源を集中すべく、サービスを終了させていただくことになりました。お楽しみいただいておりましたお客さまには誠に申し訳ございませんが、何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。
提供終了までのスケジュールや詳細については、「メルカリ アッテ」公式ブログのお知らせをご確認ください。
http://blog-jp.mercariatte.com/entry/atte_close
メルカリグループは、経営資源の再配置を行うことにより、フリマアプリ「メルカリ」をはじめとする運営サービスの一層の向上に取り組んでまいりますので、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。
メルカリ プレスルームより
この記事では、メルカリアッテのサービス終了の理由や新サービスについて深く掘り下げたいと思います。
メルカリアッテってどんなサービス?
メルカリアッテは、「地域の暮らしを豊かにするつながり」を作ることを目指していた画期的なサービスだと私は考えています。
メルカリアッテでできることは色々ありました。
「メルカリ」と「メルカリアッテ」で一番違うところは、モノを直接受け渡すということです。
この仕組をメルカリ連動のアプリで整備することで、郵送に不向きな家具などの大きな品物も直接やり取りできるようになりました。
さらにメルカリアッテではその他のサービスも意欲的に取り組んでいました。
まさに、「地域のコミュニティを通してやれること」を全て詰め込んだ意欲的なサービス内容内容です。
メルカリアッテが目指したものとは?
メルカリはとにかく「C to C」にこだわり抜く
メルカリアッテを運営しているメルカリの子会社である株式会社ソウゾウのオープンドアに参加した時、エンジニアの方から直接聞いた言葉です。
ちなみに、「CtoC」や「C2C」とは、Consumer to Consumerの略で、一般消費者(Consumer)間で行われる取引のことです。フリーマーケットやネットオークションなどがその一例です。
これに対し、企業(business)が一般消費者(Consumer)を対象に行う取引をBtoC、法人(business)間取引のことをBtoBといいます。
この 「C to C 」でユーザーを豊かにするサービスを目指して、メルカリアッテは運営されていたと私は感じています。
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サービス終了の理由「経営資源を集中」の意味するところ
メルカリアッテは、「メルカリグループ全体で経営資源を集中すべく、サービスを終了」させるわけですが、
その「経営資源」とは一体何なのでしょうか?
メルカリの経営資源
メルカリはフリマアプリであり、その拡張版としてメルカリアッテがあります。
アプリを通して個人間のモノやサービスのやり取り、決済をサポートしてきました。
ということは、メルカリ自体に在庫はないわけで、経営資源に当たるものは一体何なのでしょう?
経営資源といえば一般には4つ
人・金・物・情報
といわれています。
私はメルカリの経営資源とは即ち
人
であると考えます。
メルカリグループのサービスは全て、他社のサービスに比べて「人気(ひとけ)」を感じさせるものばかりです。
それはサービスの作り手であるメルカリの技術者達の思いが丁寧にアプリに表されているからだと思います。
そんな思いを持ってサービスを構築できる「人」がメルカリの一番尊い経営資源であることは間違いないでしょう。
そして、その経営資源である人が足りていないという事実もあります。
私が参加したオープンドアも求人活動の一環として門戸を開いたものでした。
https://brand-kaitori.site/2018/02/23/merucari-souzoh/
今や、全世界的にエンジニアは不足しています。
メルカリが求めるほどの優秀な人材となればなおさらです。
https://twitter.com/eiei19/status/971642353629913088
そして、さすが日本ベンチャー大賞で山田社長が総理大臣賞を受賞されているメルカリさん、人事に関しても新しい取り組みが多数見られます。
メルカリ、新卒新入社員向け人事制度『Mergrads(メルグラッズ)』導入 〜個人の能力や経験に応じたオファーを提示、内定者向けにインプットを支援し、内定期間中の昇給も〜 | 株式会社メルカリ https://t.co/ECVNWxbaLy
— 自遊人 (@psn92101) March 15, 2018
もやもやが言語化された
> ミスが発生する1~2%に備えるために、99%の人が余計な仕事をしたり、
「できない人事」は性悪説で会社を振り回す メルカリ人事担当取締役に聞く | 突撃!御社のワーク・ルールズ – 東洋経済オンライン https://t.co/7jMGZFesg3 @Toyokeizaiさんから— gai (@kokushi_yayoi) March 12, 2018
メルカリの人材吸収力は圧倒的なものを感じます。
では、今回のメルカリアッテの終了で経営資源「人」を集中させる先は一体何なのでしょうか?
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メルカリが経営資源を集中させる先
アッテからこっちにシフトするのかしら
メルカリ、2018年にスキルシェアサービス「teacha」を開始 ~本日より事前登録およびパートナー企業・地方自治体の募集を開始~ | 株式会社メルカリ https://t.co/yJd8cW8Yxs
— しゅうこせんせい|Shuko Takeda (@siyucco) March 16, 2018
鋭いユーザーは既に気がついているようですが、メルカリは昨年の12月にスキルシェアサービス「teacha」の発表をしています。
メルカリ、2018年にスキルシェアサービス「teacha」を開始 ~本日より事前登録およびパートナー企業・地方自治体の募集を開始~
株式会社メルカリは、フリマアプリ「メルカリ」の姉妹アプリとして、語学学習・習い事などのスキルや個人が持っている知識のマッチングサービス「teacha」(ティーチャ)を来春開始することをお知らせします。
併せて本日よりティザーサイトを公開し、「教えたい」方・「学びたい」方の事前登録受付およびパートナー企業・地方自治体の募集を開始します。なお、本サービスの運営は当社のグループ会社である株式会社ソウゾウが行います。
teacha公式サイト
https://www.teacha.me「teacha」は語学学習・習い事などのスキルや、個人が持っている知識のマッチングに特化したCtoCサービスです。誰でも自分の得意なことや知識を簡単に人に教えることができ、また興味のある内容を気軽に学ぶことができます。語学・プログラミング・資格取得・料理・音楽・スポーツ/アウトドア・ハンドメイド等の幅広い分野を対象とし、1時間単位から「教える」「学ぶ」ことができるので、従来の習い事や講座等に比べて気軽にチャレンジすることができます。
■事前登録受付
来春のサービス公開に先駆け、本日より「教えたい」方・「学びたい」方の事前登録を受付開始します。事前登録していただいた方には、一般公開に先行し、対応エリアにあわせて招待制でのご案内を予定しています。<想定している対象者像>
語学・プログラミング・資格取得・料理・音楽・スポーツ/アウトドア・ハンドメイド等の分野について「教えたい」方・「学びたい」方<申し込み方法>
下記のWebサイトより事前登録いただけます。
https://www.teacha.me■背景
「メルカリ」では、「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」をミッションとして、あらゆるモノ・サービス等の資源の有効活用を促進する事業を展開してきました。2013年7月のサービス開始以降順調に成長し、現在では全世界のダウンロード数が9,000万件(内訳:日本6,000万、米国3,000万)を突破するなど老若男女を問わず多くの方にご利用いただいています。
当社では「メルカリ」を通じて誰もが簡単にモノを売ったり買ったりすることができる世界を実現してきましたが、来年開始する「teacha」では知識やスキルというサービス領域においても、モノと同じく誰もが簡単に教えたり学んだりすることができる「スキルシェア」領域の促進を目指します。■パートナー企業・地方自治体の募集
「teacha」では、教育関連の事業者や、学びの場となるスペースの提供・活用を検討している事業者、生涯学習の推進を検討している地方自治体等のパートナーを募集いたします。<想定している対象者像>
・空きスペースの活用(イベント・ワークショップ等)を検討している方
・教える場・学ぶ場を探されている方
・生涯学習の推進を検討している方<申し込み方法>
下記の問い合わせ窓口よりご連絡ください。「teacha」事業に関心のある企業・地方自治体向け問い合わせ窓口
teacha(at)mercari.com
※大変お手数ですが(at)を@に置き換えをお願いいたします
「teacha(ティーチャ)」はメルカリアッテのカテゴリの中の「教えて・教えます」に特化したサービスだと私は考えていますが、株式会社ソウゾウのオープンドアでの松本社長の言葉からも、「teacha(ティーチャ)」が熱い想いで作られていることが想像できます。
質問「新規事業の選定方法は?」
代表取締役:松本さん
「論理的な部分も大事だけど、そのプロダクトをやりたいと思った人間のパッションを重視しています。アイデア自体はいつでも持って来て良い様にしているのですが、おそらくその状態は逆に持ってきにくい。その中でも覚悟を持って提案されたものは価値のあるものが多いと考えています」
もし「teacha(ティーチャ)」が私達の生活に組み込まれるサービスとなれば、これは世の中がより豊かに感じられるようになるかもしれません。
なぜなら、「人に教える」ことと「人に教わる」ことは相乗効果と相関関係があり、
つまりはとても素晴らしいことだからです。
教えることは学ぶことであり、何かを本当に学びたければ、最終的にそれを教える必要がある
そんなことをよく耳にします。
しかし、私達は知識や技術・経験を学んだり得たりすることはそれなりにあっても、教える回数は全然少ない人が大半ではないでしょうか?
それはつまり、「教える」ことで得られる「学び」の部分が欠けてしまっていることを意味しています。
「teacha(ティーチャ)」が目指すサービスは、人対人のものであり、ヒューマンエラーが付き物として考えられますが、そこを乗り越えるプロダクトの力で新しい世界を見せてくれることを私は期待してしまいます。
【まとめ】メルカリアッテ終了について
私はメルカリアッテ終了の発表を受けて、メルカリがteachaに集中することを想定してこの記事を書いていますが、ひょっとすると的はずれかもしれません。
しかし、teachaがやろうとしていることが、とても素晴らしいことであり、そこに大きな期待を寄せていることは事実です。
何故なら、人に何かを教えたり学んだりすることのサイクルの中には、「幸せ」の本質的なものがあると考えるからです。
頼られること、そして、助けてもらうこと
これはヒトがヒトとして生きていく中で不可欠なことです。
そこに幸福感、充足感、安心感を感じることは私達の種の生存戦略なのだと思います。
最後に、メルカリアッテを作られた方々に、そのチャレンジを称える意と「サービス終了まで頑張ってください」というエールを送りたいと思います。
メルカリアッテは近い将来、
「あれはオーパーツのようなサービスだった」
と言われるような、今の時代よりも2歩も3歩も先を行ったプロダクトだったと私は考えています。
メルカリが意欲的なベンチャーであり、チャレンジを重ねる企業であることの証明としてメルカリアッテは世間にインパクトを与えてくれました。
メルカリアッテの運営と製作に関わったみなさんお疲れ様でした!
そして、ありがとうございました!!
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https://brand-kaitori.site/2018/02/23/merucari-souzoh/
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https://brand-kaitori.site/2018/03/26/merpayalipay/
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