ブート品かコピー品か?ブランド品のニセモノ対策とブロックチェーン

2018年7月5日にブート品の販売で逮捕者が出たというニュースが大々的に流れました。

画像のように、グッチのロゴが胸にプリントされたスウェットなどが問題の品のようです。

この記事では、ブランド品の「ブート品とコピー品」という観点から本件を検証していきたいと思います。

 

「ブート品」古着屋の2人逮捕  容疑は商標法違反

高級ブランドのロゴを無断であしらった「ブート品」と呼ばれる古着を販売目的で所持したとして、警視庁が東京都板橋区、古着店経営、滝沢智道(51)と豊島区、同、多田昭美(40)の両容疑者を商標法違反容疑で逮捕していたことが4日、明らかになった。ブート品が偽ブランド品として立件されるのは全国で初めて。

http://news.nicovideo.jp/watch/nw3644791より)

報道記事の後半部分にあるように「ブート品が偽ブランド品として立件されるのは全国で初めて」なんです。

 

「えっ?こんなあからさまなニセモノなのに?」

 

と思ったそこのあなた、正解です。

このあからさまなニセモノ、ロゴをプリントしたものを古着業界ではブート品と呼んでいて、これまで偽ブランド品(コピー品)とは扱われていなかったんですね。

それは一体なぜなのか、なぜ今回は逮捕されたのか、じっくり検証したいと思います。

 

ブート品って何?コピー品とは違うの?

ブート品のブートとは何か、ウィキペディアで調べてみました。

ブートレグ、ブートレッグ (Bootleg)、ブート版、ブート盤、海賊版、海賊盤は、法律上の権利を無視して諸権利を有しない者により権利者に無断で発売または流通される非合法商品である。

(ウィキペディアより)

日本では海賊版というのが一番しっくりくるでしょうか?

特に音楽CDやビデオなどで、正規に制作されていない品物を表す言葉で、無断で撮影したライブ音源や映像などを販売しているものを私も見かけたことがあります。

作りが粗雑で大量生産されないのと、正規の販売元がそこまでチェックしきれないのとで、アーティストによってはほぼ規制なしで販売されていたと記憶しています。

 

今回問題になった品物は古着のブート品です。

古着業界でブート品とは、別名「プリント品」。

つまり、既存のブランドロゴやデザインを、元の品物があるわけではなくプリントした品物です。

私は、今回の事件で大きく取り上げられていたGUCCI(グッチ)ブート品は、はじめて見ましたが、最近の古着業界ではバンドTシャツがほぼブート品です。

90年代に世界を席巻したロックバンド「ニルヴァーナ」の関連商品なのですが、おそらく全て許可なくプリントされた商品ですね。

しかしながら、世界に山ほどあるバントTシャツのブート品で、製造元や販売元が摘発されたという話は聞いたことがありません。

通常は、そのデザインの権利者である販売元が指摘すれば、すぐに売るのや作るのをやめて、もうそのアーティストのブート品は作られなくなるようです。

 

それでは今回のブート品は、なぜ逮捕者が出るに至ったのでしょうか?

それはおそらく「ロゴを拝借する相手が悪かった」ということに尽きるでしょう。

ラグジュアリーブランドの中でも、歴史のあるハイブランドでは、自社の製品を軽く扱って許してくれるところはそうそうありません。

とくに、コピー品で煮え湯を飲まされているグッチ、ヴィトン、シャネルあたりは、反撃のチャンスを虎視眈々と伺っていたことでしょう。

ブート品は、意外と逮捕まで持っていくのは難しい案件で、適切なやり方で当局にアプローチしないといけなかったりするとかしないとか……。

 

とにもかくにも、これだけあからさまなコピー品がこれまで摘発されなかったのは、なんとなく見逃されていただけなんですね。

今回の事件を通して、ハイブランドのブート品を製造・販売していた業者は一気に手を引くことになるのではないでしょうか。

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商標法違反とは?

まず、商標法違反とは一体どんなものなのか調べてみました。

商標法違反(しょうひょうほういはん)とは、他者の商標(商品やサービスを区別するマーク)と同一の商標を使い、商標権者の権利を侵害したり、不当利得を得たりする行為を言います。

意図的に他社を模倣していたわけでなければ、誰かから知らされるまで商標法違反に気づかない場合もあります。本来であれば事業を行う前に商標のリサーチをするべきではあるものの、「知らなかった」という人がいるのもまた事実でしょう。

しかし、知らなかったでは済まされない場合もあります。商標法違反が認められた場合の罰則は、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはこれらの併科です(商標法第78条)。

法人が違反した場合であれば、最大3億円の罰金が課せられる恐れもあります(商標法第80条)。

ただ、すべての場合においてこのような刑事事件になるわけではありませんし、当事者間の話し合いで和解できる場合もあります。

刑事事件弁護士ナビより)

 

なるほど、今回の事件と内容が合致しますね。

ただ、当事者間の話し合いは持たれず、いきなり刑事事件だったということでしょうか。

今回の事件からわかったことは、

・ブランド価値が世界的に認められている品物の商標法違反は一発逮捕の可能性大

・商標法違反は販売者が対象になる

という2点です。

 

ブート品を本物と間違えて購入する人はいないと思いますが、世の中にはこういった品物があることを認識しておいて損はないと思います。

そして、ブート品に限らず、コピー品には手を出さないよう注意しておきましょう。

ブランド品のニセモノ対策最新事情

ブランド品のニセモノ対策も最近では一気に進化してきていまして、新たな技術が入ってきております。

 

その新技術とは「ブロックチェーン」

「分散型取引台帳」とも呼ばれるとおり、一括で管理するのではなく、ユーザー同士が管理する仕組みです。

 

これをブランド品のニセモノ対策に応用する場合、どういった形が考えられるでしょうか?

 

すでに数社、ブロックチェーンでのブランド品のニセモノ対策に動き出しているようです。

 

「高級品をデジタルアセットにするLUXCHAIN(ラックスチェイン)」

https://www.luxchain.org/index.html

 

「バレンシアガのCOOやKeringの取締役がアドバイザーとして参画しているArianee(アリアニー)

https://arianee.org/ja/

 

「ブロックチェーン技術でグローバル経済活動協力の効率化や信頼コストの削減」を目指しているBitSE社の『VeChain』」

https://www.vechain.com/#/

 

これらの企業がブロックチェーンを使った、コピー品の対策、そして資産のデジタル化に取り組んでいます。

完全にブランド品のコピー商品がなくなった場合、一体どんな世の中になるのか。

そんな日も、そう遠くないのかもしれません。

まとめ

ブート品の古着を販売目的で所持したことで起こったこの事件ですが、ブランド品の価値に対して考える良いきっかけになるかもしれません。

 

はじめてのブランド買取でも書きましたが、ハイブランドの価値は、そのブランドが長い時間と費用を費やして培ってきたものです。

 

ジョーク交じりのブート品で取り扱ってはいけない商品であるということが、今回の件で世に知れ渡ったのではないでしょうか?

 

正規品の中古ブランド品取引、特に買い取りに関しては当サイトでも研究しております。

 

どの買取業者もコピー品の流通防止に関しては真摯に取り組んでいるので、新技術とサービスが浸透すれば、コピー品のない新たな世の中が来ることでしょう。

 

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